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第15回 十勝24時間レース
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「第15回 十勝24時間レース」 公式ブログ
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Round 5  OKAYAMA International Circuit
開催日程
[公式予選]
2008年9月6日(土)
[決勝レース]
2008年9月7日(日)
開催会場
岡山国際サーキット (岡山県)
天候/路面
6日 : 晴れ/ドライ
7日 : 晴れ/ドライ
決勝時間
500km (1周 = 3,703m)
例年、厳しい残暑の中で行なわれる過酷な一戦が岡山ラウンド。十勝24時間から約1ヶ半、後半戦に向けて各チームは入念なメンテナンスを施して岡山に乗り込んだ。
決勝日の昼には通り雨があったものの、スタート時には眩しい太陽がコースを照らし蒸し暑い中でのサバイバルバトルが演じられた。
土曜日の公式予選は息詰まるタイムアタック合戦が繰り広げられた末、今季初めてフェアレディZがポールポジションを獲得。
それも10号車「Cenote ADVAN Z」がトップ、1号車「ENDLESS ADVAN Z」が2番手と、Z33がフロントローを独占して決勝に臨んだのである。

今回は更に997型のポルシェ911が遂に姿を見せ、金曜の練習走行から実力の片鱗を見せていた。ゆえに、いよいよBMW Z4M COUPEの独走にも"待った"がかかるのかという思いも胸にしたファンが多かったかもしれない。

しかし、いざ戦いのフタを開けてみれば、改めて50号車と28号車、2台の「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」の強さを思い知らされることとなった。

実はこの2台、前週にマレーシアで行なわれた12時間耐久レースに参戦して、空輸でレースウィークの水曜日に岡山に直接運び込まれてスーパー耐久に臨んでいる。
ただでさえ入念なガレージメンテナンスを受けられていないのに、マレーシアではトラブルやアクシデントに見舞われて状況は厳しいものであったはず、なのだが。
 
3番手スタートの28号車はスタートを担当した谷口信輝選手がオープニングラップで2番手にポジションを上げると、2周目には早々にトップを奪った。

そこから先はまさしく"独り舞台"となり、周回を重ねる毎にマージンを拡大。中盤と後半の2スティントを受け持った片岡龍也選手も後続を全く寄せつけない走りで、圧勝で今季3回目のウィニングチェッカーを受けることに成功。
さらに2番手には序盤こそ出遅れたものの、しっかり最後はポジションを上げてきた50号車のBMW Z4Mが続き、十勝24時間とは互いの順位こそ入れ替わったもののBMW Z4M COUPEが今シーズン4回目のワン・ツー・フィニッシュを飾った。
 

 
長丁場の十勝24時間や富士、そして猛暑のここ岡山では、トラブルを如何に出さないかが勝負の鍵を握ることになるが、その傾向が最も強く現れるのがST-2クラス。

予選では37号車「シーケンシャルエンドレスアドバンランサー」がポールを獲得、開幕から3連続ポールだった十勝24時間では12時間中間ポイントを獲得している6号車「DIXCEL☆新菱オートEVO IX MR」を2番手に抑え込んだ。

だが決勝がスタートすると1周目の1コーナーで6号車が先行、クラスのレースリーダーとしてランサー勢を牽引していく。
そして1回目のピットインを迎えるが、ここで6号車のセルにトラブル発生、エンジン再始動に手間取って2ラップ遅れの最下位に沈んでしまう。

これで再びトップは37号車、しかし勢い余って喫したスピンの影響で20号車「RSオガワADVANランサー」の先行を許してしまう。
こうして失ったトップの座は37号車の猛烈な挽回で奪還に成功、2回目のピットインを迎える。
 
エボリューションIX勢が上位争いの主役を演じる一方で、エボリューションX勢は2台ともにトラブルで結果的にリタイアという試練のレースになった。

さて2回目のピットイン、37号車はここでまさかのピットロード速度制限違反を犯してしまい、無念のドライビングスルーペナルティ。

この間に20号車が難なく逆転に成功、37号車も必死に追撃を続けたものの約25秒届かずRSオガワがおよそ2年ぶりに表彰台の中央を奪った。
優勝を逃した37号車だったが2位でチェッカーを受けたことで、11号車のリタイアもあってシリーズランキング争いではトップに躍進。十勝24時間での優勝で得たポイントも、タイトル争いに大きな影響を与えることになってきそうな展開である。
 

 
ST-3クラスは十勝24時間で連勝に"待った"をかけられた333号車「エクセディH.I.S.イングスZ」の戦いぶりが注目の的。
青いTシャツに身を包んだ200人を超えるエクセディ大応援団がスタンドを埋めて声援を贈る中、シリーズリーダーらしい戦いぶりが光る一戦となった。

土曜日の予選では3番手に留まった333号車、対してクラスポールを手中におさめたのは39号車「TRACY SPORTS eeiA NSX」。
しかし決勝がスタートすると333号車が持ち前の速さを遺憾なく発揮、先行する地元チームの78号車「WW2 RX-7」をパスすると、序盤の内に39号車もかわしてトップの座に躍り出る。

"定位置"にもなりつつあるクラストップに立った後は完全にST-3クラスをコントロール、前嶋秀司選手からバトンを受けた佐々木雅弘選手も、39号車が終盤まで見せた猛追を振り切って4勝目を告げるウィニングチェッカーを受けた。

2位を獲得したのは39号車のNSX。
そして表彰台に登ったもう一台、3位に食い込んできたのは十勝24時間を制している27号車「FINA ADVAN M3」だった。

27号車は予選ではST-3クラスの11台中、7番手という奮わない結果に終わっていた。
後方のグリッドから追い上げを図るレース運びとなったわけだが、逆にBMW M3らしい本領を発揮した走りを見せる。

じわじわとポジションを上げていくと、最後は小林且雄選手が驚異的な猛チャージ。コンスタントにハイペースラップを刻み、「振り向けばBMW」と言われる持ち前の戦いぶりで3位表彰台を獲得し、通常の20%増しのポイントが与えられる終盤2戦に逆転の望みをつなぐこととなった。



ST-4クラスは十勝24時間でトラブルに泣いた51号車「AGY ings インテグラ」が、底力を見せつけた。

まず土曜日の予選では井尻薫選手が1分44秒020、黒木英春選手は1分43秒821をマーク。A/Bドライバーそれぞれの予選結果で共にクラストップにその名を連ねて今季3回目のクラスポールポジションを獲得。
更に言えば決勝グリッドには反映されないものの、Cドライバー予選でも黒木健次選手がクラストップタイムをマークして、予選完全制覇をまずは達成する。

この勢いは日曜日の決勝レースでも全く衰えることなく、スタートから完全な"一人旅"状態に持ち込んだ。
暑さが厳しいレースだったものの、トラブル発生の予兆は全くなく、大量マージンを稼いで圧勝を飾った。
 
今回は"完敗"という形になってしまったものの、十勝24時間を制した76号車「Racing Modulo ADVAN TypeR」はしっかりと2位でチェッカーを受けることに成功。

シリーズランキング争いではトップを守った76号車と猛追を見せる51号車の差は僅かに"1点"となった。
 
残る2戦、SUGOともてぎは先にも記したように通常の20%増しのポイントが与えられる。
もっともST-4クラスについてはほぼ横並びの状態ゆえに、とにかく相手より前でチェッカーを受けることを唯ひとつの目標として、総力戦が展開されることになりそうだ。
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